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書評ブログ

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警視庁情報官 サイバージハード(濱嘉之)

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秋葉原を管轄する警視庁万世橋署署長に栄転した黒田警視が、管内で発生した不正出金事件を端緒に宗教団体の大掛かりなサイバーテロを暴く。

管内の四井銀行ATMからの不正出金の報せを受け、黒田署長以下警視庁の捜査チームが四井銀行のコンピュータセンターを調査したところ、不正侵入の形跡が発見される。さらに、国会関係の口座を一手に引き受ける別のメガバンク共同ライン銀行でも不正出金が発覚し、被害口座は四谷教団*1配下の政党*2であったことも判明。黒田署長が警察トップの特命を受けて臨時捜査チームのヘッドとなり(この経緯にはあまり現実味を感じないが)、日本の警察の威信をかけた捜査が始まる。

このシリーズでは毎回国内宗教団体の裏事情が語られるが、今回はバチカンを含むキリスト教の世界の情報が濃厚に語られており非常に興味深い。最近ローマ法王フランシスコがアメリカとキューバの国交回復交渉開始に影響力を行使したことも然りだが、バチカン自体が一つの情報機関であることがわかる。

万世橋署のパソコン野郎落合一真巡査をはじめとする警察ハッキングチームが、合法・非合法の手法を駆使して犯人に迫るシーンも見もの。一真くんのビミョーな恋とその意外な結末もお楽しみ。純粋で有能な一真くん、将来ハニートラップの毒牙にかからないことを祈る。

最後に犯人の動機と意外な狙いが明らかになるが、そこに狂信と好奇心の暴走の恐ろしさを感じた。

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《楽天》警視庁情報官 サイバージハード

*1:創価学会がモデル。ここまで毎回顔を出すともはやシリーズのレギュラーである。

*2:公明党がモデル

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