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書評ブログ

日々の読書の記録と書評

門(夏目漱石)

宗助と御米夫婦は崖の下に建つ小さな借家でひっそりと暮らす。夫婦仲はとてもよいのだが、過去の事件がもとで、親戚付き合いも疎遠がちだった。子宝にも恵まれない。 そんな中、大学生の弟の小六が伯母からの学費の援助を打ち切られ、宗助が引き取ることにな…

道草(夏目漱石)

外国留学から帰ってから大学に勤め、教育に、執筆に多忙な健三。妻とは喧嘩が絶えないばかりか、養父母が金をたかりに来て(養父母が二人がかりでにたかるのではなく、養父と養母がそれぞれたかりに来るのである)、気が休まらない。そうこうしているうちに…

野分(夏目漱石)

裕福で明るく結婚を控えた中野と、シャイで堅物で胸を病む高柳。二人は大学の文学部で同期だった友人である。そして、頑固さゆえに生徒(その中に高柳もいた)や同僚にいじめられて教壇を追われた後、今度は雑誌編集で糊口を凌ぎながら文壇に新たな一ページ…

幻影の盾(夏目漱石)

イングランドの伝説時代を題材に取った、ある騎士の戦いと恋の幻想的な物語。日本人が登場する漱石のメジャーな大作とは雰囲気が異なる。「倫敦塔」に近いか。 見慣れない漢語が多い。辞書を引き引きゆっくり味読しよう。

倫敦塔(夏目漱石)

Amazon(kindle) 楽天kobo 主人公が見物に行ったロンドン塔で、かつてここで非業の死を遂げた人物の悲哀の姿を想像し、目の前の風景のように活写した幻想的な作品。漱石自身がロンドン留学中にロンドン塔を見物し、この記憶を下敷きにしたのだろう。

満韓ところどころ(夏目漱石)

Amazon(kindle版) 楽天kobo 漱石の友人中村是公(満鉄総裁)に招かれた満州旅行の紀行。日本の都会とは雰囲気の違う大連の街並みや広大な満州の田園風景、そして戦後間もない日露戦争の激戦地旅順の様子がくっきりと描かれている。作中で何度も謳われる当…

明暗(夏目漱石)

Amazon 楽天ブックス 新婚の由雄とお延。しかし二人はどこかよそよそしく、しかも派手好みがたたり家計は火の車。由雄が手術費用を実家に無心するに至ってついに父親もキレ、援助を渋るようになる。お延が奔走し、お延の叔父の援助を受けることになったのだ…

草枕(夏目漱石)

Amazon 楽天ブックス 写生旅行に出た主人公と宿の女主人の恋愛物語(東京帝大の教壇で'I love you.'を「月がきれいですね」と訳すよう指導した漱石にとって、これは官能小説とすらいえるのではあるまいか)。主人公が語る漱石の芸術論も興味深い。

坊っちゃん(夏目漱石)

(Amazon) 坊っちゃん(楽天) 無鉄砲な坊っちゃんが数学教師として松山に赴任して始まる痛快ストーリー。ストレートな人物描写と江戸っ子らしい坊っちゃん自身のナレーションが小気味良い。

吾輩は猫である(夏目漱石)

Amazon 楽天 旧制中学の英文教師(『リードル』という)苦沙弥先生の飼い猫の目を通し、西洋文明に染まった当時の中流階級を皮肉を込めて面白おかしく描く。職業といい病歴といい、苦沙弥先生には漱石自身が投影されている。余裕派の面目躍如。 《Amazon》吾…

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